2015年 07月 11日
86.創作奇術世界文学選 |




(プログラム)旭出学園主催、1958年、(東京)杉並公会堂、全8頁、A4判
マジックショーのプログラムとしては、文学的な表現のプログラム名である。会は旭出学園主催。企画構成演出は柳沢よしたね、作曲編曲指揮は松沢宏、照明は大庭三郎が担当した。プログラムは14種目で、6組の演者が舞台を勤めた。プログラム順にその氏名をあげると、林実、山本哲、坂本種芳、田中仙樵、緒方知三郎、石田天海夫妻の6組である。林は国際素人奇術クラブ会員、山本、坂本、田中、緒方の4名は東京アマチュア・マジシャンズ・クラブ会員、そして石田天海・おきぬは特別出演である。
田中と緒方は日本古典奇術を、林、山本、坂本は創作奇術を発表している。この中で、林実(林伯民)は、プログラム④番で「曲独楽」を演じた。この作品は、林が昭和28年(1953年)に創作した「如意独楽」である。
プログラムに載る14の作品には分かりやすいコメントがついており、読者を楽しませてくれる。また柳沢も含めた「出演者のことば」には、それぞれの道を究めた人の、奥の深い言葉が軽やかなタッチで紹介されている。
柳沢は、東京奇術研究会会長として、学校法人旭出養護学校主催の「奇術を楽しむ集い」を長く担当した。柳沢の信条から創りだされた舞台は、いつも観客の心を打った。
by happymagic123jp
| 2015-07-11 14:38